こんばんは!JIZOです。
一昔前は電車で5〜6時間かかったようなのですが、今は高速鉄道が開通し2時間程度で行けるようになりました。
クラクフの街に来た目的はアウシュヴィッツ(ポーランド語でオシフィエンチム)収容所に行きたかったからです。
一応アウシュヴィッツって何?っていう人向けにwikiリンクをここで張っておきます。
旅人宿なんかでいろんな人と話をしていると「アウシュヴィッツって何?ホロコーストって何?」っていう人が沢山いるということにも驚きます。
ヒトラーと第三帝国
僕の母親はジェノサイドとかダークツーリズムに興味がある変な人で、実家の本棚には旧日本軍の731部隊(捕虜を使って人体実験をしていたらしい)の資料やヒトラーと第三帝国系の書籍がけっこうありました。
ですので僕も中学時代これらの本を読み漁り、ナチス・ドイツについて中学生にしては相当詳しくなっていてしまったのです。
というわけで、過去の自分に見せてあげなければと訪れました。
シンドラーのリストの舞台・クラクフ
アウシュヴィッツ収容所までバスで1時間半くらいで行けるポーランド第二の都市、クラクフ。
僕はシンドラーのリストという映画の舞台となった街、という情報しか無かったのですが、行ってみると本当に素敵な街で実は今回の旅でもトップレベルに居心地の良い街でした。
第二次世界大戦中にドイツ軍が進駐していた場所だったので、破壊されずに古き良き町並みが綺麗に残っているのです。
有名な映画「シンドラーのリスト」の舞台になった街です。
オスカー・シンドラーという人が、第二次世界大戦中に多くのユダヤ人を自分の工場で働かせるという名目で、強制収容所に送られないように尽力したという史実に基づくお話です。
現存するシンドラーの工場が博物館となって残っています。
食事も美味いし、人も優しくて、個人的にポーランドはとても良い印象が残りました。
僕が何度も通ったのがこのBordo Cafe。
旧市街の中心近くにあり、安くて美味かった!
何を食べても美味しかったので、適当に注文してみたらどうでしょうか?
クラクフから収容所までの行き方
収容所まではクラクフの駅ターミナルからバスが何本も出ています。
当日バスに乗る時にお金を渡せば乗れるのですが、心配な人は事前にチケット購入しておくと良いと思います。
また強制収容所は入場無料ですが、入場制限があり整理券が必要です。
こちらの公式ページで申し込みをするとメールでチケットが送られてきます。
クラクフの街は駅を中心として見どころが一箇所に集中しており、コンパクトシティなので、旅人にも嬉しい街です。
強制収容所生活を綴った名著「夜と霧」
やはり世界文化遺産に登録されている施設ですから、ある程度下準備として知識がある方が楽しめます。
僕のおすすめの本はこれ。「夜と霧」。
アウシュビッツに収容されていた精神科医が、過酷な収容所で過ごすと人の精神はどのような反応を示すのかを、主観的であると同時に客観的に綴った大変興味深い本です。
リアリティ抜群で一気読み出来てしまうので、ぜひ行く前に読んでいくのをおすすめします。僕もKindleで購入して読みました!
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所
有名なアウシュヴィッツ収容所の入り口。
ARBEIT MACHT FREI(働けば自由になれる)の門です。
有刺鉄線が張り巡らされています。
有名なガス室で使われたと言われているCyclonBの空き缶。
殺鼠剤みたいです。殺鼠剤で本当に人殺しするんですかね??効率悪いような。
アウシュヴィッツに収容できなくなったので新たに作られたビルケナウ収容所。
アウシュビッツから無料シャトルバスで30分くらい。
電車に乗せられて、この線路の先の強制収容所に運ばれたとのことです。
収容所を見学しての感想
収容所を見学するにあたって、いろんなブログやインスタやらを見たんですが、驚くことに「怖い」とか「許せない」みたいな感想ばかりで驚きました。
「怖い」と言っても、現実に数十年前に起きていた(と言われている)事実で、それを行っていたのは我々人類で、その更に昔はもっと残虐な行為が(きっと)行われていたわけです。
どうして自分だけはそのようなことを絶対にしないと思えるのか。
なぜそのような事が起きてしまったのか?
どのような心理状態や背景があると人間は虐殺をしてしまうのか・・・。
他人事のように言えるのか不思議でした。
一方でそのようなホロコーストは無かった、という論説もあります。
僕は過去の出来事を一方的に非難したり、ヒトラーやナチをタブー視する風潮には少し疑問を感じています。
もちろんいろんな文化的背景があるから仕方ないんですけど。
現実を現実としてただ受け止める。
そういう考え方が欠けているなと思うことが多いんですよね。
人間なので主観が入り込むことは避けられませんが、その主観も客観的に理解する。
くらいの距離感で捉えるのが僕は好きです。
ユダヤや中東問題については、イスラエル編でおすすめの本を紹介しようかなと思います!
働けば自由になれる→自由になれない。
という皮肉が込められた有名なフレーズです。
この絵を見たとき、働いても給料は上がらず仕事ばかり増やされて、サボってもクビにならない日本型雇用を思い出しました。